走れ!東京ハイヤーマン 

理系と文系の話

理系と文系の話

大手電機メーカーの重役とその部下らしい方が後部座席に乗り込むと、
これから訪問する取引先について話し始めました。
すると

「だから文系は面倒だよ」

おもむろに飛び出したこの一言がハンドルを握る私の耳につき刺さり、
その後の話の展開に耳をダンボにして聞き入るはめになりました。

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この重役は、文系のまどろっこしさに辟易すると言うのです。
話をするにしても、すぐに本題に入らず、
やれ天気がどうの、食い物が何だと回りくどい。
パパパっと単刀直入に結論から話を持っていかない
それが何とももどかしく、気持ちを苛立たせるらしいのです。

「中身のない話を延々とした挙句に最後の最後になって結論をもってくるんだ。
だから文系は面倒なんだよ。そうだろ?」

同乗する部下に相槌を強要しました。

理系、文系の選択は高校時代から

久しぶりに耳にする理系とか文系いう話
高校時代、卒業後の進路に大学進学を希望すると、、
選択する学部によって入試科目が違ってくることから、受験準備のために、遅くても高3進級時には否応なしに文系、理系のどちらか一方に決めておかねばならなかったことを思い出しました。

ちなみに私は文系を選択。
中学では数学はそこそこできたのに、高校に上がると運動部に入って毎日練習に明け暮れたあげく、学業をおろそかにしたせいで、数学は高2進級時にはすでについていけない状態に。

数学がだめだと、物理、化学もあわせてダメになる。
よって、文系を選ぶ以外になかったというわけです。

それに、家系的にみても、父親は経済学部、母、祖父母共に文系。
遺伝子レベルでも圧倒的に文系の家系なのです。

理系タイプ 文系タイプ

お客様は理系と文系を大学の出身学部によって選り分けて言及してたようですが、実際は大学の出身学部といよりも、その人の思考によって理系タイプ、文系タイプと大きく二つに分けられるのではないでしょうか。

思いつくキーワードをあげてみると
理系タイプは、合理性、効率、結果、冷静、論理、機械、数式、公式、原理、物理、化学 等々
文系タイプとなると、プロセス重視、付き合い、礼節、感性、感覚、感情、ひらめき、芸術、音楽、美術、教育となるでしょうか。

また、最高学府である大学や大学院まで進んだ人達は、ゼミやレポート、卒論など、研究課題に沿って論理的思考を徹底的に訓練されるので、思考が理系タイプにかなり傾くでしょうし、その中でも特に理科系学部出身者は人柄にも顕著に現れてくる傾向があると思います。

今回のお客様は最先端技術を駆使した製品を世に出していくメーカーだけあって社長を筆頭に社員は大方理系学部出身者で固められているようでした。
だから尚更に文系タイプの人間は別の世界に生きる人種のように思えたのでしょう。

理系タイプのお客様はサービスにこだわらない?

そういえば、
ハイヤーを利用される方も、この理系タイプ、文系タイプで我々のサービスに対する反応が違っていることに気づきました。

理系タイプのお客様は、往々にして、さばさばとしており、時間通りに目的地につれていってくれればそれでよし。丁寧な挨拶やドアサービスなども、ほどほどにして自然体でOKだという感覚ですから、もてなす側としてはあまり気を張らずともすむ、いわゆる「良いお客様」

一方、文系タイプはどうかというと、
感性が鋭く、直感的に良し悪しを判断する傾向が強いため、挨拶やサービスの質に結構うるさくて、人物評価もなかなか厳しい。そこにきて、その日の気分の上がり下がりが影響し、態度が変わるという人。気をつけないと予想もしないクレームを言ってくるというタイプ

一般的にみると、理系タイプは男性的、文系タイプは女性的だと言えるかもしれません。

「いい仕事」をしたい

人を分類したり、タイプを決めつけて評価するのはよろしくないという思いはあります。
でも、どうせやるなら「いい仕事」をしたい。

だったら、接客において一期一会となるケースも多いこの業界の仕事なんだから
そのお客様にピッタリ合ったサービスを提供し満足していただくためにも
早い段階でお客さまのタイプを把握する手立てとして、このような理系タイプ・文系タイプという分け方の視点をもつことも接客スキル向上に役立つのではないかと思った次第です。


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