走れ!東京ハイヤーマン 

役員さんがご存じなかった「じどりぼう」

「じどり」という言葉を聞いたとき
皆さんは何を連想するでしょうか?

食通の方なら、「地鶏」
以前知り合いと徳島に行ったときに
地鶏のおいしい店を紹介されたことを思い出します。

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しかし、今の若者たちは違います・
「じどり」とはすなわち「自撮り」

カメラやスマートフォンを使って自分を撮影することを
「自撮り」と、このように称するのです。
さらに、その「じどり」をしやすくするグッズが登場しました
名付けて、「自撮棒(じどりぼう)」

運転中に乗車された役員さんと
今流行しているものが何かという話になり
私が
「じどりぼう」というのをご存知かと尋ねたところ
「ジドリボウ??  聞いたことがない」というのです。あれこれと説明を差し上げたら
「ああ、花見に行ったときに
何やら長い棒の先にスマホをくっつけて
自分を撮っている人を見かけたけど、あの棒のことなのね。」
と、笑われました。

「はい、そうなんです。
しかも、これ使ってみると、意外に面白いアングルで撮影できるので
結構はまってしまいます。」

実は私は昨年クリスマスに、高校に通う息子にこの自撮り棒をプレゼントしました。
近くにあるドンキホーテであれこれ思い悩んでようやく見つけた代物です。

家族が集まった時に
試しに自撮り棒を使ってスマホで写真を撮ってみると
これがなかなかいいアングルできちんと全員を収めてくれたのですね。

ちょうどその頃テレビでもこの自撮り棒について特集をやっているのを目にしました。
撮っている当事者は夢中で棒を振りかざすようにして撮影しているのですが、
混雑しているところでは、往来する人の邪魔になったり
カメラが落下する危険性もあるといって、
使用する場合は周囲の状況を十分確認する必要だあると指摘してました。

すでにいくつかのアミューズメント施設や美術館、博物館
コンサート会場などでは
この自撮り棒による撮影を禁止しているところがあるそうなんですね。
カメラ撮影自体もそうなんですが、「棒」が「凶器」になることも考慮にいれた処置のようです。

自撮り棒は日本で発明

この自撮り棒の歴史は古く、なんと1980年初頭に我が日本で発明され、ミノルタカメラが「エクステンダー」という商品名で販売されていたというのですから驚きです。

しかも90年代、日本の珍発明の一つとして揶揄さていたというのですからね。
それが昨年2014年のヒット商品の一つとなり
今では全世界に爆発的に波及していて、旅行に行くときの必須アイテムになっています。

言い方も色々だそうで
・自撮り棒
・自分撮りスティック
・自撮り一脚
・セルフィ-スティック・・・英語 selfie stick
・セルフィ-棒
・セルカ棒
などなど

スマホ自体に内蔵されたセルフタイマーを使って撮るものや
本体とは別にブルーツースや有線を使用したリモコン付きのものがって
私が購入したのは、リモコン操作の可能なものでした。

役員さんの溜息

「昔は往来する人をつかまえて撮影を頼んだもの
そうやって人との直接のコミュニケーションをやっていたのに
あんな棒を取り出して自分で好きに自分撮りをしていたら
ますます人とのかかわりがなくなってくるじゃないの」
と、ため息混じりで独り言のようにつぶやかれました。

「そうですね。」と相槌を打つと・・・
「でも、そういえば家内とよく旅行に行くんだけれど、二人で移った写真はほとんどないな…
あの棒があったら、いつでもどこでも気兼ねなくツーショットが撮れるね」

よく考えてみればそうなんです。
美しい景色を二人きりで楽しんで
そんなところに写真を撮ってくれそな人がうろうろしていたら
かえって興ざめです。
あのニョキッと伸びる棒を持ちあげて写真撮影する姿が
どうにもみっともなく目に映るので
それが嫌で使わない年配者もいるかもしれません。
でも、思い出は残したいですよ。
役員さん
だから「自撮り棒」は必要なんです!
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