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AI(人工知能)活用時代へ

このところ人工知能(AI)に関する記事を目にしない日はなくなっていますね。
後部座先から漏れ聞こえてくるお客様の話の中にも人工知能関連の話題が頻繁に登場するようになりました。「AI」は今やトレンドワードの一つになっています。

ハイタク業界で人工知能(以下AIと表記)の活用といえば、車の自動運転技術くらいだとしか認識していなかったのですが、昨年、たまたま目にしたNHKスペシャル「人工知能 天使か悪魔か 2017」でAIが驚異的な進化を遂げていることを目の当たりにし衝撃を受けてからというもの、AI関連の情報に強い関心を抱くようになってしまいました。

この番組の冒頭では、まず、将棋の世界においてAIに勝負を挑んだ佐藤天彦棋士を紹介しました。

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対戦結果はAIに軍配が上がり、ロボットの前で頭をうなだれる佐藤棋士の姿を目にしたとき、まるで機械に支配されてしまうSF映画さながらの未来の人類の姿がそこにあるようでした。

人工知能の驚異「ディープラーニング」

AIの凄さとは、過去のデータを「教師データ」として読み込ませると、そのデータを完璧に学習し、自らどんどんとバージョンアップさせていくところにあります。

将棋で言うならば、過去の対戦データを読み込ませる。プロ棋士と対戦したAIの場合は、過去数十年間にわたる棋譜のデータを教師データとして読み込ませたんだとか。

ですから、相手の差し手に対して、その読み込んだ膨大な教師データをもとに短時間に解析して次の一手に結びつけていくというものです。

そして、恐ろしいことに、最初はなぜそのような差し手をAIが選んだのかについて、人間がある程度推測ができたのに、読み込んだデータ量が多くなるにつれて、次の差し手に何故その手を選んだのかという理由が見えない状態になるというのです。これを「人工知能のブラックボックス」というらしいのですが、そこまでくると、開発者の手を離れていくような感覚になるというから驚きです。

名古屋のつばめタクシー 人工知能導入

ところで、番組の中でひと際関心の目を引いたのは、名古屋のタクシー会社でした。AIを導入することで、なんと、売り上げを20%もアップさせることに成功したというレポートです。

そのからくりは、NTTドコモとの共同作戦によるものでした。
タクシーの営業エリアにおいて携帯端末をもつ人たちのリアルタイムの動向を、個人を特定しない形で統計化した、いわゆるビックデータを基にして、ここにつばめタクシーグループの運行実績データや気象データなどを組み合わせてAIで分析し、「30分後にタクシー需要が大きくなりそうなエリア」を運転手に通知するのです。まさにAIならではの人間の動向解析機能を使った予測技術が導き出した結果だったのです。

取材班は実際に、AIを搭載したタクシーの助手席に乗り込み、運転士がAIの指示する方向に車を進め、お客様を拾っている姿を紹介しました。

乗務員たちは、機械がどうしてお客様を探し当てることができるのかと、はじめの頃は半信半疑だったようです。しかし、指示する方向へ車を向け、しばらく走るとお客が手をあげてくる。そして結果的に運収が伸びたことにより、会社全体の売り上げを20パーセントもアップさせたわけです。

このAIによる予測技術の活用によって、乗務員のスキルのばらつきを解消したり、電車遅延など突発的におきる事態にも即座に対応でき、しかも経済効果が大いに期待できるものだとして、タクシー業界に衝撃が走った模様です。

驚異の進化を遂げる人工知能

番組ではそのほか、AIが、人間を評価するという分野にも進出していることを紹介しました。たとえば、シンガポールのバス会社では、事故を起こす危険性の高い運転手をAIが見つけ出したり、アメリカでは、犯罪者の再犯リスクをはじき出す。日本のある企業では、退職の予兆がある人を事前に察知し、早期の対応に貢献しているなどです。

様々な分野でモンスターのような進化を遂げるAIの行く末はいったいどうなるのか、一抹の不安を通り越して恐怖さえ感じるところも多分にありました。

AIは天使か悪魔か

先の将棋界で、中学生ながら29連勝の偉業をなした藤井聡太四段が、AIと対戦しながら学んでいることや、佐藤名人も、その後このAIの棋譜を研究して、人間が考える常識を超えた新たな攻略法を編み出しているとのこと。

このように、AIの進化によって、人間自身もさらに能力を向上させているという話を聞きますと、改めて人間は無限の可能性を秘めた存在であることを再確認し、ほっと胸をなでおろします。

“AIは天使か悪魔か”などと不安を煽る必要はない
暫くはその能力の凄さに圧倒されるでしょうが
AIに支配されてたまるもんですか!

開発者はどこまでも我々生身の人間なのです。
AIを人類の幸福に貢献する天使にするぞと意気込んでいれば必ずそうなるでしょう。そう思いませんか?

なにやら大それた話に展開してしまいました。
いずれにしてもAI旋風は今後も様々な分野で吹き荒れることは確実ですね。

※番組の再放送をご覧になりたい方はNHKオンデマンドを活用してください。
https://www.nhk-ondemand.jp/

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