かつて日本は「大日本帝国」と呼称した時代がありました。
これは明治時代初頭から使われ始め、1946年ころまで公式に使用された国号でした。
これをもじってではありませんが、、東京にあるタクシー会社四社(大和自動車交通、日本交通、帝都自動車交通、国際自動車)をまとめて通称「大日本帝国」と呼んでいます。
これら四社は戦後ほぼ同時期に設立されたことから、各社の営業上の相互利益を得るために営業委員会をつくり、共通チケット・クーポン券の発行や取扱い、無線配車での協力が行われています。
また、タクシーの場合は四社カラーと呼ばれるレモンイエローに赤帯、そして丸い行灯で統一仕様としています。
余談ですが、正当な四社のタクシーは上の写真のように車のボンネットに赤い帯が走っています。
これが四社それぞれのグループ傘下の会社の車だと、赤帯がありません。また、車のグレードも下がるケースがあります。
だから何なの?とおっしゃりたいですよね。
大手は採用の段階で結構ハードルが高く、入社後も乗務員をしっかりと教育するシステムを持っています。ところが四社グループ傘下に潜り込んだ会社は、もともと規模の小さい会社が多く、いくら車や制服を統一しても、その会社の文化までは引継ぎできないのです。
したがって、当然四社との温度差が生じますから、乗務員の質やサービスにも差が出てくるようになってしまいます。
もちろん、そうならないようにチェック機構を設け、改善の努力をし、サービス向上に力を注いでいるのですが・・・。
ハイヤーの場合は、車の正面やボディーなどに会社のロゴマークをつけていますから、すぐわかります。ただし、お客様の中にはそのロゴさえ嫌う方がおり、ロゴなしの車も準備されています。