「こんなのハイヤーの仕事じゃねぇ!」
時どき控室で先輩の口から漏れる言葉。
タクシーと違って、ハイヤーの仕事は基本的に自分で選ぶことができません。札の順番で仕事が回されてくるので、乗務員が選択する権利はほぼないに等しいもの。
時たま、同じような仕事があって、
「これとこれどちらがいい?」
と聞かれることがありますが、それは実に珍しいケース。
だいたい一人ひとりの意見を聞いていたら
次から次へ配車をしなければならないデスクにとっては仕事になりません。仕事内容をコントロールできるのはデスク側なのです。
ですから、どうころんでも乗務員の方に不満が出てきます。
配車係も人を見て仕事を配分しています。
乗務員が「ダメ出し」を食らってしまうと
当然ですが、仕事の内容に変化が生じます。
最悪は、「社用」といって、自社内の営業担当を乗せるケースが出てきます。
それは、時に、お客様からのクレームをもらった場合、その乗務員が普段どのような運転をして、どうお客様に対応しているのか社員からチェックが入ります。
ここまで行くと、もう不満を言っていられなくなりますが。
ハイヤーの仕事とは
そもそも「ハイヤーの仕事」というのは、タクシーとハイヤーの違いという観点で、国土交通省の定める規定以外には、その仕事内容に定義づけなるものはないのですが、敢えて、そこに「ハイヤーの仕事とは」として定義づけしてみるなら
●きちんと行き先が決まっている。
●車はグレードの高いセダンを使用
●ドアサービスを受けて下さる社会的地位のある人を乗せる
いかがでしょうか。
かなり勝手な定義づけかもしれません。
実は上記三つの条件に合わない仕事も結構あるんですね。
ときには、人ではなく「もの」を運ぶこともありますから。
休日の早朝、ワンボックスを使用して人気のない銀座に向かったら、待っていたお客様が、
「この荷物をお願いします。」
と大量の荷物を運ぶという仕事もありました。「赤帽」よりも料金が安いだろうというのです。
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ところで、
この定義づけした「ハイヤーの仕事」ばかりやっていても会社の給与規定で「実入り」に直結しない場合があります。
たとえば、走行距離を重視している場合は、
1乗務で10キロも走らないケースがざらにありますから、
こんどは、「割に合わない仕事だ!」
と、またまた不満が口からこぼれてきます。
それこそ、成田空港送迎を一発やって100キロ以上の走行距離を稼ぐ方が実入りがよいということになります。
でも、
ワンボックスで複数の人を乗せてホテルと空港間を行き来するという仕事ですから、これじゃ「ハイヤーの仕事」からはほど遠くなる…。
乗務員の不満は結局、仕事内容と、実入りの関係において、納得がいかない時に起こってくるわけです。
そして、挙句の果てには
「暇こいてじっと座ってるんだったら、
外にでて営業でもして、仕事を取って来いよ!」
と、不満の矛先を営業部に向けるといった具合。
みなさんの会社はいかがですか?
東京ハイヤーマンは○位?
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