あのビルは何?首都高を走っているとお客様からよく聞かれるドコモタワー

東京に住んでいる人なら見慣れた景色であっても、関西や九州など遠方にいる人が上京してこられると、街の大きさや人混み、車の量など、目に飛び込んでくるすべての景色が新鮮に感じられ、時折感嘆の声さえ上げる人がおられます。

たとえば、東京タワーやスカイツリーのような日本全国に知れ渡った有名な建造物の場合でも、どこにその建物があるのか、実際自分の目で本物を確認したいという気持ちをみな少なからず持ち合わせているように感じます。

さて、そのような中で、特に首都高速を利用すると必ずと言っていいほど質問されるビルがこの下の写真。

 

代々木駅前に聳えるNTTドコモ代々木ビル。通称ドコモタワーです。

ニューヨークにあるエンパイヤ―ステートビルのようなデザイン。そして先端部分には大きな時計が設置され、イギリスのビックベンを連想させるたたずまいです。

ビッグベン

1990年代半ば、NTTドコモは携帯電話の急激な普及を見込んで、都内と埼玉県周辺をカバーする新たな中継基地建設の方針を決定しました。そして旧国鉄の新宿貨物駅の跡地に 1997年12月着工。2000年9月に竣工しました。

大時計

北側には直径約15mの大時計があります。2002年にNTTドコモ設立10周年を記念して設置されたものだそうで、時針、分針ともに約1トンもあるといいます。しかも、2011年にサウジアラビアのメッカにアブラージュ・アル・ベイト・タワーズ(高さ601メートル)が完成するまで世界一高い時計台であったのです。

大時計

周囲に高いビルがないせいでひときわ目を引く建物ですから、首都高4号線の上り、幡ヶ谷あたりから進行方向正面にこのビルの姿が目に飛び込んでくると、乗車していたお客様が、

あのビルはなんですか?

と思わず尋ねたずにおはおられない、そんな美しい姿ですね。

私としては、以前テレビ番組でこのタワーについての紹介を聞いたこともあって、待ってましたと言わんばかりに、一通りのうんちくをさらりと披露してみせています。

ドコモタワー周辺の様子

それにしても、このビルは、JR代々木駅東口前にありながら、ビルの真下に行ってみると、電波塔として建設された建物であるためにNTT関係者以外は立ち入り禁止となっており、最上階に展望台があるわけでもなく、観光名所とは程遠い、なんとも閑散とした雰囲気が漂っています。ハイヤー車両がこの正面玄関にお客様をご案内することはほとんどないのではないでしょうか。

ビルの構造に特徴がある

外見はほかのビルにないシュッとしたデザインで人目を引きますが、地上50階ほどの高さがありながらも、ビルとしての構造を持つのは全体のうち下半分程度(地上25階)までなのです。14階までがオフィススペースであり、15階から25階までが通信設備などが設置された機械室になっていて、25階相当部分が普通のビルでいう「屋上」に相当しています。

そして、残りの上層部は、マイクロ波アンテナを設置するための尖塔部分となり、鉄骨に外壁が貼られているだけですから、なんと、内部は空洞になっていることから、その部分のエレベータはありません。ですから50階に相当する部分まで階段で上り降りしているらしく、しかも屋根もないので、雨の日は雨具が必要になるのだとか。

見た目と内容にこれほどのギャップのあるビルは実に珍しく、そのためか注目を集めそうでそうなっていないところがなんとも寂しいですね。

ただ、お客様から質問を受けた時に、都内を車で営業している者が知らないとなると面目丸つぶれ、信用にも傷がつきますから、ここは基本情報をしっかりインプットしておくべき建物の一つがこの「NTTドコモタワー」ではないでしょうか。

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東京ハイヤーマンは○位?
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