走れ!東京ハイヤーマン 

緊急事態宣言でコロナの大波を受けたハイタク業界の現状と今後の展望


全国に緊急事態宣言が出されて早1か月が過ぎました
依然として(20年5月4日現在)東京では毎日100人を越える感染者が出ており、未だ感染拡大に歯止めがかからない状況が続いています。

感染拡大防止策として他の国々が都市封鎖(ロックダウン)を行い強制的に人々の移動に制限を加える中、日本では「自粛要請」という、個々の主体性に委ねた行動規制を敷きましたのでどうなるものか客観的にも注目していたのですが、

この連休に都心部を車で流してみると、新宿、渋谷、銀座など、通常なら人が溢れんばかりにいる場所が驚くほどひっそりとしていましたし、高速道路もがらがら。
普段あんなに人や車が行きかっていた場面がうそのようにひっそりしていました。

ここまで人を動かしたのは、感染した場合にどうなるのかということが、いろいろなケースで人々に認知されたからでしょうが、特にこのウイルス感染が原因で有名人、著名人が死に至るような衝撃的な報道があったことも人々の行動に大きく影響しているのだろうと、個人的には感じています。

とは言っても
感染防止対策は私達の生命を守るために重要なことではありますが
人の動きが止まれば、当然経済活動も止まるわけで
特に三密回避のために営業を自粛せざるを得ない業種では、この状況が長期化すれば、倒産や廃業といった生活基盤がなくなる恐れもあって、今後に対する不安は膨らむ一方です。

ハイタク業界も影響大

ハイタク業界もこの見えない敵との戦争突入で真っ先に第一波の大波にのまれています。

都内のタクシー会社がいちはやく600名の乗務員に解雇を通達したというニュースをみてもわかるように、
車の需要が激減したために、いつ終息するか分からないこの事態から、会社経営側が雇用制度を活用し、会社も乗務員の生活も両方守るために下した苦渋の決断をしたというのです

その後、この問題は乗務員側から訴訟を起こされることになりましたが、いずれにせよ同じ業界で働くものとして他人事では済まされない事態なのです。

ハイヤー乗務員が受けた影響は

タクシーもそうですが、実はハイヤーに至ってはもっと深刻な状況です。

ハイヤ―は、タクシーよりも利用料金が割高となるため、個人の需要は真っ先になくなります。
また、企業の行事や集会、結婚式や葬儀、それから、夜の会食などの送迎に用いられるのですが、緊急事態宣言により三密を避けるということで、ほとんどの集会、行事は中止となり、夜8時以降の飲食店の営業自粛要請のあおりを受けて、会食する機会も場所もなくなりましたから、ハイヤーの需要はぱったりとなくなりました。

また、土日のゴルフ送迎の仕事も、ゴルフ場自体が営業の自粛をするとこともあり、少なくてもGW(ゴールデンウイーク)明けまでの期間は配車が見込めません。

会社によっては、空港関係者の送迎、テレビ局、報道関係の仕事をもっているところがあります。
しかし配車要請があっても通常の需要頻度を下回っているため、いずれにしても厳しい状況には変わりないのです。

企業に出向している乗務員は

また、一般企業に出向している乗務員は、役員の移動手段として通常通り利用されているところはまばら。朝夕の自宅送迎だけとなって、日中は控室で待機し、ほとんど稼働しないところもある。
このような状況から、残業手当や休日出勤などの手当がつかなくなるため、給与は通常月よりマイナスとなることは確実です。

動いてなんぼの世界である仕事の性格上、こうした不測の事態では対策の打ちようがありません。
ですから、今後の政府の支援策がどうなるのか、会社側の雇用者に対する対応がどう出るのかに注目するばかりとなりました。

勤務先からの通達

私の勤務先からは、4月末にようやく給与待遇に関する通達が送られてきました。

その中身を見ると、基本給+実績給で算出される給与額面のうち実績給のところ(ハンドル時間や走行距離)の極端な落ち込みをどのように補てんするのか具体的な数値が示されました。

過去3か月の実績給の平均を見て「休業手当」を支給する・・というのです。

通達が来たことにより、会社の考えがはっきりしたのと、給与がどの程度になるのかの目星がついたことで、今後のアクションプランのイメージができたことは良かったのですが、誰もが抱く言いしれない将来に対する不安を解消するには及ばずです。

アフターコロナでハイタク業界はどうなる?

このウイルス感染拡大問題は、効果的なワクチンが開発され、一般に広く提供されれば一挙に終息を迎えることになるので、そう大騒ぎする必要はないだろうとみています。

そして人の動きが再び出てくればハイタク業界は息を吹き返していくでしょう。

が、しかし・・・
元の状態に戻るまでにどの程度の時間を要するのか
現状回復まで会社が今の従業員を抱えたまま耐えられるのか・・という問題があまりにも大きい。

タクシーであれば、個々人に営業戦略をもっていれば、創意工夫して日銭を稼ぎ出すことができます。
しかし、ハイヤーはオーダーを各自の工夫で取ってくることはほぼ不可能といってよい。
しかも今後景気が悪化していくと、まずスポットの仕事がタクシ―に持っていかれる可能性が高くなる。
ハイヤーだけの会社は基本的にないのですが、ハイヤー乗務員は影響を大きく受けるようになります。

かろうじて企業に出向している乗務員たちは、なんとか仕事を継続させていけるとは思いますが、リモートワークにシフトする会社も今後増えていくことで、車両の稼働機会が減り、乗務員の削減にもつながりかねない状況となる可能性が高まっていくことが予測されます。

となると、5月、6月に支給される給与をみながら
特に妻子持ちの方は、今のハイヤーの仕事を継続させるべきか、将来の計画を見直すことになるかもしれません。

悲観的になる必要はない

現状を直視すれば問題山積で悲観的な観測ばかりが目について気持ちが落ち込んでしまいますが、
私たちは「運転免許」それも二種免という「資格」を持っているということ
車の運転に関係する仕事は何歳であってもまだまだ需要がありますから、資格をもっていることは「強み」となります。
さらに現職場で培った「経験」がある。

そして、忘れてならない最も大事なものが「健康」です。何をするにも体が資本となります。

この三つがあれば、たとえ今の職場が難しくなっても、転職してでもしっかりと家族を守り生活はやっていけます。
悲観する必要はまったくない。
この安心感をまず心にもつことが大切です。

そうすれば、何をやるにもポジティブな発想が生まれ、現状を良くして行けることでしょう。

アフターコロナでも、変わらずやっていけるということです。

 

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