ハイヤー乗務員の人柄ってどうなの?

サービスはすべて機械が行うのでなく、人間が行います。当り前の話です。
したがって、いくらマニュアルがあり、同じことをやっていても、その人の人間性が表に出ていきます。どんな仕事もそこに関わる「人」が問題になってくるんですね。

ハイヤー会社はいかに良い人材を確保するか、これが他職種以上に重要であると感じます。なぜなら、個人が起こす仕事上のミスが、大きな責任問題に発展する可能性がハイヤーの場合、非常に高いからです。

そんなリスクある仕事を平気でこなしているので、乗務員になっている人はなかなか力がある人なんです。

上司の判断を仰いで行動する機会がとても少ないので、適切な判断力を要求されます。決断力もなければなりません。優柔不断では務まらないと思います。度胸があり、機転の利く瞬発力も必要です。

中途採用で入社してきた人が90%以上なので、過去の経歴をきいてみると、どうしてこんな人がハイヤーの運転手なんかやっているのかと首をかしげてしまうくらい立派な経歴ある人たちがゴロゴロいます。

人格的に円満で、落ち着いていて、どっしりと腹が据わっているとお客様に安心感を与えます。これが最も大切なお客様に対するサービスなのかもしれません。

ですから、運転技術、地理の知識、そして人柄。この三つがバランス良ければハイヤー乗務員として成功をしてくでしょう。

ただし、残念なのは、どんなに努力しても、報酬とは直接関係がない要素ばかりであること。実際は「走ってなんぼ」の世界ですから、無駄なことはしない主義の人は、適当に仕事をしています。

ところが、誠実に仕事を遂行している乗務員は、事故やミス・クレームがないため、時間が経つにつれて信頼が高まり、良い仕事がまわってくるのだと、ベテランの方々は口をそろえて言っているのです。
無駄なことと思っていることに、実は重要な報酬を生み出す要素があるというのは、どの仕事にも共通している観点ではないでしょうか。

業界の現実は、規制緩和により営業車の増加、それに伴う各社サービス競争激化で料金の値下げ傾向が強い中で、将来にあまり明るい要素がありません。
大手ハイヤー会社は時代の潮流を先読みし、ハイヤーの付加価値を高めるための施策を打ち、生き残りをかけて行動しています。そのような中で、自分磨きを継続させる努力は、この業界で長く用いられる秘訣となることはいうまでもないのです。


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