現在「ハイヤー運転手」になろうと考えている方は、具体的な仕事の中身をネットやSNSなどで情報収集しておられると思います。
そして、この仕事が自分に相応しいかどうか、また、待遇面や福利厚生などが自分の希望している基準に見合った環境なのか、いくつかの会社の求人要項を見比べながら頭を悩ませておられるかもしれません。
ハイヤー運転手になろうと腹が決まりましたら、具体的な会社選びになりますね。
どの会社に入るのかは、「ご縁があったら」とよく言われます。ご自身に見合った会社選びができるように、以下の記事を参考にして頂ければと思います。
求人状況
ハイヤーの仕事は他の業種と違って実に活動範囲が狭いところ。基本的に黒塗りの車を使用して、都心部の結構限られたエリア(東京であれば千代田区、港区、中央区)が中心となります。経営的な問題からハイヤー業務のみを専門とする会社はほとんどなく、タクシー会社がハイヤー業務を併用して営業しています。
ハイヤーとタクシーの違いについては以下の記事を参照してください。
ハイヤーとタクシーの違い
東京における大手ハイヤー会社といえば、東京四社と言われる日本交通、国際自動車、帝都交通、大和交通の四社。
これらの会社では、毎月10名前後の、いわゆる「新人さん」が入社してきます。
求人広告や派遣会社を通した一般応募してくるケースがほとんどです。
一方、中小のハイヤー会社になりますと、東京都内では私が調べただけでも約30社ほどあります。認知度がぐっと低くなるため、良い人材を一般から連れてくることが難しく、勤務者の縁故や紹介、あるいは業界経験者が入社してくるケースがほとんどです。従って、慢性的な人材不足になっています。
大手は業界未経験者の積極採用の傾向
最近の傾向としては、大手はその人的資源の豊富さから業界未経験者を積極的に採用し、新人教育に力を入れて企業文化の改善を行うとともに、5年後10年後を見据えた基盤づくりをしています。
一方中小は人材の不足から乗務員の教育に力を注げないかわりに即戦力として業界経験者を好んで採用しています。また、大手から移籍してくる人も結構います。
ハイヤーという仕事の第一印象
私が転職先を探して求人広告を眺めていた時に目に止まったハイヤー会社のキャッチコピーは
「社会的地位のある人を乗せて走るステイタスある仕事」
ニュースで「ハイヤー」という言葉を耳にする時は、だいたい決まって、著名人、会社役員が関係しています。ですから、ハイヤーのイメージは一般的に利用料金が高い、贅沢な乗り物となっています。だから、そういう車両の運転手ともなれば報酬もそれなりとなるのだな・・・。こんな印象を持ちました。
それから、業界未経験者大歓迎、というのも心機一転したいものからすると魅力的であります。しかも早い段階でそこそこの給料がいただけるようになるとなっていましたから、当時の私の事情からすると願ったり叶ったり。即行動を起こしたのです。
ところが、人によってはマインドの部分で、特に責任感の強い人だと、自分が高級車に乗り、社会的地位のある方々を乗せて走ることができるのか、
もし、何かあったらどうするんだ・・・
などと、あれこれ考え過ぎて応募に躊躇してしまう場合が結構あるようです。
車の運転の仕事ならば何もハイヤーじゃなくたってタクシーでもいいかな・・
トラックだってあるし・・・と、ハイヤーは選択肢から外れていきますよね。
確かに、現在ハイヤー乗務員として働いている人をみると、自分を試してみたいといった向上心ある上昇志向の人、あるいは高級車に乗れるために、ステイタスにこだわる人だったりします。
でも、
黒塗りの車に白手袋
傍で見ているとかっこいいなあ
そんな、ちょっとした憧れを抱いてしまう少年のように純粋な人もいるんです。
営業経験の豊富な人やホテルマンも結構多いです。
接客においてはプロですから、運転技術と地理の知識さえマスターすれば、早く仕事を自分のものにできるという計算があって転職してくるのでしょうね。
若い人がなかなか定着しない
拘束時間が長いというのは特に若い人たちがハイヤーを志望しない大きな原因の一つになっているのは事実です。
そもそも稼ぎたいと思って入社しても
頑張れば頑張るだけ、さらに時間を拘束されていくのですから
いったい自分は何のために働いているのか?
と言った心の葛藤が徐々に膨らんでいく場合は数年勤務して辞めてしまいます。
それから、お酒が好きな人
飲んじゃいけないわけではありませんが
点呼時、終業時にアルコールチェックがあり、これにひっかかるとアウトです。
仕事ができなくなるどころか、一発解雇となる場合もあります。
休みの日に友人たちと一杯やりたい
あるいは付き合いで深酒をした
こうなると
ある一定の時間をおかなければ体からあるアルコールが抜けないために
飲酒の習慣がある人は気が気じゃありません。
そもそもストレスを解消するためにくつろいでお酒をたしなむわけです。こうなると、休みが中一日では腰を落ち着けて飲めませんよね。
それで、特に活動的な人はハイヤーの仕事に応募することを躊躇するわけです。
さらにもう一つの関門があります。
家族の理解が得られるか
独身者であればほとんど問題にならないことですが
家族持ちは、その家族、
特に奥さんからの理解を得られるのかという問題があります。
勤務時間が不規則なだけでなく
朝が早く、時には会社に泊まりこみ
帰る日は深夜におよぶことも多いため
家族の顔を見ることができなくなります。
小さなお子様がいる場合は、奥様にかなり負担をかけてしまいます。
共働きの場合はなおさらですよね。
このあたりをよく話合って理解をしていただかないと勤まらない仕事なのです。
だいたい40代の転職希望者が多いのでお子様の成長を考えると、個人差はあるとはいえ、これから教育費などでお金が出ていく時と重なる関係もあり、よく考えなければならないことです。
実際仕事を始めて収入はどうか
ほとんどの会社が、試用期間中、給与保証を30万円前後に設定していますね。
ですから安心して仕事に打ち込めると思いますが
知っての通り、そこから税金や年金、社会保険を控除されますから
手元に残るものが意外に期待以下の場合だったりしますので要注意です。
それに試用期間中にしっかりと仕事を覚え、自信をつけていかないと
本採用後の仕事に影響が出ます。
というのも、
仕事量は配車デスクの裁量となるので、
デスクが不安を感じてしまうと良い仕事をつけてくれないからです。
定時の勤務では給与にならない
それと、会社規定の定時勤務では実際に給与にならないことも知っておいてほしいところです。
給与の計算方法が各社うまく考えられているんです。
当初の給与保証期間が終わると、がくっと報酬がさがるからなんですね。
早出、残業をこなしていくことが報酬アップの条件となることも覚えておいていただきたいです。
どんな仕事もそつなくこなすためにも、最初の3か月が重要な期間になりますから、より稼ごうと考えている方なら、躊躇せずにどんどんと仕事を受けるような積極性も必要だということです。
充実したハイヤーライフを満喫するには
やる気満々な方でも、ここまで読み進めてこられると、ハイヤードライバーの現実を知って、モチベーションが下がるかもしれません。
しかし、私自身もそうですし、先輩や同僚たちのこの仕事に就くまでの経緯を聞いてみると
最終的には、このハイヤー乗務員の仕事に「ご縁」がある人だったという結論です。
入社後1年もすれば仕事に慣れて要領も覚えていくようになりますから、そうなると、今度はこれほど気持ちの楽な仕事はないと思うようになるでしょう。
そこまでが辛抱どころなのです。
さて、貴方はどうされますか?
■求人豊富・丁寧サポートのマイナビエージェントの人材紹介サービス
皆さまからの暖かな応援クリック(ランキングサイトにリンク)
・・・↓↓↓↓・・・
にほんブログ村
ドライバー ブログランキングへ