忘れもしません。
以前、初めてのお客様をお送りするために
渡された指示書を見ながら運行経路を準備し
よし、これでOK
と意気揚々とお客様をお迎えした時のこと。
お客様を車にお乗せし、
まず、経路の確認をしたところ
○○から高速でいってくれる?
はい、かしこまりました
一旦はしっかりと返事をして返します。
ここまでは誰しもがやっていること
しかし、
自分が準備していた経路ではありません。
おまけに、高速の入り口も違っていたから大変。
どうする???
地図をしっかり見ておくべきだった。
行き方は色々ある
新人研修では経路を調べる際、最低三つは準備せよ
と教えられていました。
しかし、
当時はまだ主要幹線道路と高速の出入口の名前を覚えるのが精いっぱい。
しかも気持ちに余裕がなく、おまけに要領も悪い
ですから、一つの経路を考えるのにも時間を要します。
準備が十分でないのに「知ってるつもり」で
お客様を迎えます。
今振り返ると 全然‘これでOK’じゃない!
お客様からイレギュラーに違う経路を指示された日には
もう、頭の中が真っ白になるのは当たり前でしょう。
道なんぞ、色々な行き方がありますし、
最短距離でいくことが必ずしもいいとはかぎりません。
応対に慣れていれば
こんな時、上手にお客様から聞き出してご案内するのすが、
この時はそれもままならず
そして、最悪だったのは、
指示されて向かった高速の入口が、いざ行ってみると
工事で閉鎖されていたのです。
あちゃ~
お客様は
「なんだ、工事中なのね・・・」
この言葉の裏に
あなたプロのドライバーでしょ
こんなことくらい調べとかなきゃ
高い金出してんだからさ
頼むよ
お客様はもちろんこんなことを直接は言われません
しかし、狭い空間の中で
そう語っているような空気が伝わってくるのです。
もう穴があったら入りたい
そんな気持ちに心が占領されます
正規のルートを探し出し、
お客様を目的地までお連れする時間がもう生き地獄と化すのです。
知ってるつもりになって
いい気でいるとんでもない大失態を起こします
「自分は良く知らない。いつも勉強中である」
という姿勢
仮に知っていても、
そいういうそぶりを少しも見せない謙虚な姿勢が必要なのですね。
年齢を重ねると、さらに思い込みは激しくなり、
体と共にますます心も柔軟性も失われていくので用心です!