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APEC 2014 安倍首相が乗ったリムジンは何か?

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先日11月10日、11日 中国で行われたAPEC(アジア太平洋経済協力)

多国間における経済協力を進めるための非公式なフォーラムのため、国旗や国歌の使用は禁止されているというのですが、ホスト国中国の対応は、相変わらず世界の注目が集まるこの期間を自国のイメージ向上のために、上手に活用していました。

それにしても
中国の「おもてなし」は凄かった

APECブルー

一番驚いたのは、北京に青空をとりもどしたこと
先進国が環境問題に関心を高めている中で
北京のスモック問題は世界第2位の経済大国となった中国の
印象を悪くしているということなのでしょう。

澄み渡った青空、
いわゆるAPECブルーを太平洋諸国首脳に見せつけ、中国の「力」を
アピールする絶好の場だったわけですからね。

右半分は開催前、左は開催中

一時的にせよ、青空を取り戻すために取った手段は
北京に流入する車の規制を敷き、
北京から100キロメートル圏内の工場をストップさせた
この国でしかできない、まさに「力による芸当」による青空でした。

ある日本の現地特派員は
この期間、外で久しぶりにマスクなしでマラソンをし、
空気清浄機もスイッチをOFFにできたというのですから
普段はどれだけ状態がひどいのか、うかがい知れます。

こういう形で国力を見せつけるやり方は、
なんでも話し合いで・・・という
民主主義国家日本から見れば信じられないこと
中国の一党独裁政権下における国家権力の大きさを
改めて実感します。

各国首脳を乗せた車列とレッドカーペット

更に目を引いたのは、映画のワンシーンを彷彿させる
各国首脳を乗せた黒塗りリムジンの車列
道路にはLED照明を使ってライトアップされ
車が通る時になって、その照明はにわかに赤に変わり、
まるでレッドカーペットが敷かれていくように道路を染め抜いていきました。

動画 安倍首相登場

動画 赤のLED照明で染まっていく道路
https://www.youtube.com/watch?v=JXQZM8IafFA

中国の国産車の登場

さて、
私の関心は、
この各国首脳が乗っていた
見たことのないフロントグリルのデザインが施された黒塗りリムジン

一体あの車は何という車なのでしょう?

調べてみると、
昨年2013年開かれた上海モーターショーで注目を集めた
第一汽車集団(FAWグループ) の高級ブランド
「紅旗(ホンチー)」という車だったのです。

この第一汽車集団は、日本のトヨタ自動車との合弁事業も展開し
クラウンマジェスタをべースにしたモデルも市場に投入していて、
中国では政府要人のための公用車として納車される専門モデルなのです。

念願の完全自社開発車であり、中国の技術力の高さを誇示する、
まさにラグジュアリーの役割を果たすといわれています。

「紅旗」ホンチー 全長約6.4m

この紅旗ホンチーは、
ホイールベース及び全長の違いによって
「L9」、「L7」、「L5」のバリエーションがあります。
最高クラスL9は全長なんと6395mm、
L7は全長6095mm、L5は全長5500mmで、
L7はその長さがロールス・ロイス・ファンタムに匹敵
L5はベントレー・ミュルザンヌに匹敵するといいます。

ロールス・ロイス・ファンタム
ベントレー・ミュルザンヌ

ちなみに日本の高級車レクサスの最高クラスLS600hLは全長5180㎜
トヨタのセンチュリーが5270mm
ホンチーL9の全長がいかに長いかが想像できます。
エンジンはL9およびL7は400bhpから500bhpのV12エンジンを搭載

モーターショーでの価格は当時のレートで
1億5千万円の値が付けられていました。

中国産の車が日本の公道を走る日はいつに?

今回、完全自社開発の車の登場だといってましたが
日本の公道を走るのはまだまだ先になりそう・・・
そう思います。
日本の消費者は世界一厳しい目を持つといわれています。
自動車も例外ではありません。
特に高級車の場合
ベンツ BMW アウディといった欧州車ブランドの人気は高いし
日本のレクサスやトヨタのマジェスタなども

価格や機能性からシェアがあります。
お隣り韓国の車は、低価格で性能もかなりレベルアップし
世界シェアを侵食しているとはいえ、
日本で目にすることはほとんどなく、
都内で時折個人タクシーの車で
韓国ヒュンダイの車を目にするくらいですから
中国車の日本市場進出も、現在の両国間の諸問題からみて、かなり時間がかかると予想されます。
ただし、中国国内においては公用車から徐々に外国車を排除し、
国産車に入れ替えているといいますので
ここでも、中国の「力」によるシェア拡大がなされていくことになるでしょう。
とにかく、なんでも力づくなんですね。
背中がぞくっときます・・・
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