ペニンシュラの苦悩

外資系ホテル

東京の高級ホテルランキングで上位10番以内に必ず入る五つ星のホテル ザ・ペニンシュラ東京

晴海通り沿い 日比谷通りとぶつかる日比谷交差点の一角に半島を意味する「ペニンシュラ」の名のごとく、そのホテルはそびえ立っています。

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開業は2007年9月。香港&上海ホテルズ社が、建物と敷地を所有する三菱地所から50年間の賃借契約で運営している「外資系」ホテルです。

地下4階 – 地上24階 客室数314
最も広い「ペニンシュラ・スイート」と呼ばれる客室は実に347㎡あり、都内ホテルでは最も広いといわれています。

また、最上階にはヘリポートがあり、成田空港と結ぶようになっていますが、飛行許可が下りていないため現在運行できていません。

peninsura.jpg

ペニンシュラの苦悩

さて、このホテル、一般の評価とは裏腹にハイヤ-乗務員からは人気がありません。
その一番の理由はホテル正面エントランスの車寄せスペースが狭いということ

猫の額ほどの・・という表現がありますが、
航空写真を見ておわかりのように、このホテル、本当に情けないほどに玄関が狭いんです。

これで五つ星ホテルなの?
と思わず口をついてでるほどなんですね。
普通に考えれば、晴海通りに面している方に
広くホテルエントランスをつくればよかったのに・・・
そう考えます。

ホテルオーナーが中国香港系のようなので、香港の建造物の多くがそうであるように、「風水」的な見方で玄関をわざと西側にしたとも考えられますが、その真意はわかりません。

最も影響を受けるのは、ペニンシュラの名を傷つけまいと、奮闘するベルボーイたちでしょう。

ペニンシュラ エントランス.jpg

傍から見ていると
御客様に対応している以上に、車の誘導の方に多くの時間を割かれているようにみえて、何とも気の毒です。

タクシーの待機場所もないので、御客様から要請があれば、晴海通りから手を挙げて呼んでこなければならない。
御客様の車を預かり駐車場に入れたり出したり・・
さらにハイヤーなどの車に対しても気を使わなければなりません。

そして極めつけは、あんな狭いところに、空港送迎用でお馴染み、オレンジ色のリムジンバスが入ってくるんです!

ですから、玄関前はいつもてんやわんや。
天気の良い日はそれでも問題ありませんが、雨の日など天候の悪い時は大変です。ベルボーイは忙しくあちらこちら走り回るほかないわけで、仕事上笑顔を振りまきながら業務にあたっていますが、その胸の内はどうだか・・・

これはまさにペニンシュラの苦悩ではないでしょうか。
ただ、そんな中にも紅一点(実際には白い制服)女性のポーターがいて、ソフトな対応をしている姿がひときわ目をひきます。

御客様に対してもそうですが、私たち営業車のドライバーにとっても、なんとなく心なごませてくれる存在であることは確かです。

ホテルへの入り方

入り方のコツなどといった大それたものはありませんが、御客様をホテルへお送りする場合は日比谷通りから日比谷交差点で晴海通りに入ってホテル正面玄関に左折で入る方法がもっともオーソドックス。

ただし、ホテルのドアサービスを受けるには、狭いロータリーをぐるりと一周する必要がありますのでお気を付けください。

それと、
数寄屋橋方面から日比谷交差点に向けて進行する場合、右折してホテル正面玄関に入ることはできませんのでご注意を。

仮に交通法規を無視して強引に右折しようとしても、中央線に赤いポールが並んでいますので、物理的にもできないようになっています。

ペニンシュラホテル お迎えのコツ

こういった表玄関の状態なのでハイヤーでお客様をお迎えにあがる場合にはちょとしたコツがあります。

まず、先着の指定時間10分前に現地に到着するというのは当然ですが、このホテルの場合、できればもう少し早く現地到着したいところ

といいますのは、時間帯によって車が思うよな場所につけられないことがあるからです。
特に午前9~10時ころ、夕方の午後5時以降は混雑が予想されます。

ペニンシュラホテル.jpg

図のように、ホテルの北側一方通行の通りの適当な場所に車をつけましたら正面エントランスにいるベルボーイのところへ行き、ハイヤー名刺を差し出して先着時間と御客様名ならびに自分の車のナンバーと位置を告げてください。

特に、時間が迫っている場合、直接ホテル正面玄関に車をつけても待機できる場所が物理的に確保できない場合がほとんどなので、

そういう場合は写真の赤矢印が示す場所に一旦車をつけて、ベルボーイの指示を仰ぐ方が
得策と考えます。

こうすることで、ドアマンが交通整理をしてくれ、先着時間の近い車を優先的にベストな場所に誘導してくれるでしょう。

仮に正面玄関が見えない場所にいても事前連格が行き届いておればボーイが車を呼んでくれますから御客様がいつ出てこられるかドライバーが気を張り続ける負担が軽減します。

ベルボーイは基本的にお客様から車の手配の要請を受けたら、即座に対応し、お客様をむやみに足止めさせないよう、非常に気を使っているので、我々も、そんな彼らの気持ちを汲んであげると、お互い気持ちよい仕事ができます。

○○ハイヤーの乗務員は要領がわかってるじゃないか・・・
そんな印象を与えたいものです。

したがって、特にこのホテルでは、繰り返しになりますが、まず、車の待機場所を決める。次に、必ずベルボーイに御客様情報と自分の車の情報をしっかりと伝えておくこと。
すなわち、ボーイさんとのやり取りがポイントになるということですね。

外国人のお客様が多い

私はこのホテルの送迎の仕事でデスクから伝票をもらうと決まって利用者は外国人でした。日本人をご案内したことが一度もありません。

また、現地で待機していて時間きっかりに出てきたためしがありません。
いつも先着時間を大幅に超過し、20分、30分待ちなど当たり前です。

だからこそ、現地到着と同時にベルボーイに連絡をしておき、いつ呼ばれてもよいようにしておけば気を張る必要もなくなるので、車内でじっくり待機できるというわけです。

ですから、結論を言えば、
ホテル玄関が狭いと感じるのは最初だけで
こういった要領を習得してしまうと、このホテルの玄関の広さはあまり気にならなくなります。

かえって、忙しくして走りまわるべルボーイさんたちが気の毒に思えたりしますね。

ホテルのトイレを使用してみた

余談ですが、みなさんも仕事で行かれましたら是非このホテルのトイレをご利用ください。

初めて利用した時、私はネームレートをはずし一人のお客になったふりをして正面玄関から突入しました。

すると、
目に入ってきたのは、高さにして4階ぐらいまで吹き抜けているロビー。
決して広い場所ではありませんが、
何ともいえない淡い光の織りなす落ち着いた空気に包み込まれ、どこからともなく聞こえてくるピアノの音が、ロビーにいる人たちの談笑する声に溶けて、その響きが私の耳に心地よく刺激してくるのです!

そこは映画の中でよく見るセレブの空間・・・

平凡な日常から完全に逸脱した別世界、
カタカナの形容詞を羅列したくなるような、
まさに豪華なラグジュアリー空間を見事に演出しています。

やっぱり違うなあ・・・

その「違い」というのは心地よさのレベル
これは帝国、オークラ、ニューオータニにはない雰囲気です。

「お手洗いはどこですか?」

案内係りに場所を尋ねると、にっこりと柔らかい笑みを浮かべ、奥の方を指さしながら教えてくれましたが、けっこう奥まったところに位置していて、少々見つけるのに迷ったほどです。

用を足して玄関に向かう際にふと上を見上げると、なんとピアノの音は階上に設置されていたピアノの生演奏から聞こえてきたものだったのです。

こういう粋な演出がセレブたちの心をギュッとつかんでしまうのでしょうね。

後でわかりましたが、トイレは裏手にある入口の方から利用するほうが圧倒的に近くて便利でした。

ちなみに
ホテル裏手側の向いに相対するビル(有楽町電気ビル北館)にはコンビニがあります。

ペニンシュラ 裏入口.jpg

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