恐ろしいアドバイス

それはある仕事でタクシー乗務員と話をした時のこと。

はじめ、私はその人がワゴン車に乗っていたことから、
ハイヤー運転手と思っていました。
彼は人懐こく私に近寄ってきて

「きょうの仕事いくらで受けたの?」

こう質問してきました。

ハイヤー乗務員は基本的にお金をいじりません。
ごくたまにカードリーダーをもって
降車時にカード決済することがありますが、
それ以外は「現金に無頓着」与えられた仕事だけをこなしているのです。

経営者が聞いたら、きっと
なんて楽な商売なんだ・・・と思うでしょうね

時折、お客様の中にも、羽田までいくらで受けるの?
といった質問をしてきます、
その時は、
再度営業のものからご連絡差し上げます。
と受けています。

乗務員の中には数字に強い人がいて、
この仕事は○○円で受けているんだぜ
と金銭の話が話題に上ることはあっても
デスクの方から具体的な料金に関する話は一切ありません。
なぜかといえば、ハイヤーの場合、
公式的に提示する金額以外に、顧客によって若干の変動があるからなのです。

タクシーなら、すべてメーターが指し示す料金を請求するようになりますが
ハイヤーは個別に違うというわけです。

 

さて、その多弁な乗務員が投げかけた質問が
普段のハイヤーマン同士の会話にないカテゴリーだったので
なんとなく会話がかみ合わずにしばらく雑談をしていると
タクシーの運転手はおしゃべりだという話が出て
この時点で、ようやく、

あっ、この人タクシー乗務員なんだ

と理解したわけです。

ほんとうによくしゃべる人でした。
彼曰く

タクシー乗務員はおしゃべりだから、
タクシーの車内でのことは秘密にできないよ
守秘義務なんてあってないようなもんだよ
アハハハハ

私は内心驚きました
これは爆弾発言ですよ

タクシー内での会話は筒抜け?

人というのは自分しか知らない秘密を知ってしまうと、
自分ひとりで心の中にしまっておくことができず、
無責任にほかの人に話てしまう傾向にあります。

おしゃべりが好きな人ならなおさらです。
タクシーでも守秘義務の教育は受けているはずですが
やはりハイヤーと違い、
車内では言いたい放題のところがあるかもしれません

私もタクシー乗務の経験がありますが
だいたいお客様が乗り込んでこられると、第一声に

運転手さん 景気はどう?

なんて挨拶から始まって
そこからあれやこれや話が展開してくケースが比較的多いもの
そういう中で、運転手が見聞きしたことを
ああでもない、こうでもないと話せば
結局秘密にすべきことも口づてに広がっていくんですね。

この頃は自分のブログに記事としてアップしたり
写真まで掲載する乗務員もいるんだとか。

タクシー会社側も昨今のツイッター投稿事件にあるように
会社のイメージダウンにつながりかねませんから
そういう情報公開に関する監視をしているようですけど。

恐ろしいアドバイス

別れ際
「これからどこ行くの?」と彼が聞いてきました。
「ペニンシュラホテルです。」
「経路はどうする?」
「日比谷の交差点に回っていくつもりで」・・・と私
「きょうはマラソンで交通規制がしかれているから
数寄屋橋から日比谷方面に抜けて右折で入れると思うよ
そっちからいったらいいよ。仮にもし曲がれなかったら、ホテルの向かい側にとめても大丈夫」

自信満々の発言です。

しかし、これは完全なタクシー感覚なんですね。

安く、早く目的地へというのがタクシー的発想
ハイヤーは時間は問題になっても少しばかりの距離は問わない

それよりも、お客様を気持ちよく、
きちんと建物の入り口に、動線まで考える
ハイヤーとしての当たり前の配慮です。

何いっているんだ、この人

私は事前に調べていて、衛星写真からみても、右折では入れないことがわかっていました。
交通規制もすでに解除されている時間だったので

そうですか

だけ言い残しその場を離れました

新橋から日比谷通りを走り、
日比谷交差点を右折してホテルに入る時に見てみると
晴海通りは中央に赤いポールが立っていて、
物理的にも右折してホテルに入ることが不可能な状態でした。

タクシー運転手の恐ろしいアドバイス。
まともに信じていったら大変な失敗をするところでした。


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東京ハイヤーマン

東京ハイヤーマン について

東京出身。大学を出た後、教育関係の仕事に就く。その後いくつかの業種(新聞社、病院検査会社、不動産、リフォーム建築)を経験。2008年、ハイヤー会社に転職し現在に至る。 既婚 妻子有