Uberと手を結んだハイヤー会社はどこ?

タクシー業界にITを駆使したマッチングビジネスを持ちこんで世界的に事業展開するUber(ウーバー)社をご存じでしょうか。

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Uber社は2010年米国サンフランシスコで創業、すでに世界37か国に事業が拡大しています。

この急成長の理由は、タクシーの配車から料金決済までをスマホアプリで完結させてしまうという、その利便性が世界的トレンドをつくっているからなのです。

IT企業関連の情報を扱う専門サイト「テック・クランチ」によれば、

2013年度のウーバーの売上額は
2億1300万ドル、
ハイヤー運転手から受け取るコミッションなどを
含めると、総売上額は既に10億ドル以上に達しているというのです。
まさに破竹の勢いですね。

日本においては昨年11月より東京六本木地域を中心に試験的営業を開始し、今年2014年3月から六本木、渋谷、恵比寿で正式にサービスを開始しています。

日本ではウーバーは旅行業者?!

ところで、ウーバー社はそのスマホアプリを日本のハイヤー業界に投入してきました。

しかも、ほかの国々での紛争を教訓にしたのでしょうか、規制の厳しい日本では、運営会社のウーバー・ジャパンは第二種旅行業として登録して、既存のハイヤー会社などと提携し、ハイヤーと運転手を提供してもらう仕組みにしたのです。

ちょうど旅行会社がお客様のためにハイヤーを手配している形をとっているため、ウーバーはあくまでハイヤー会社と消費者をつなぐ仲介サービスに徹するというスタンスで、ハイタク業界と共栄共存しようというのです。

試験的営業の成果は・・・利用客の傾向<

ウーバージャパン社によると、
日本での試験運行の結果は、3割がテクノロジーに精通した層、3割がすでに世界72都市で展開しているUberユーザーを含む外国人の方々、残りの3割が20代から30代の女性で、

特に女性ユーザーの多くが、これまでタクシーをあまり利用されていなかった方々なんだそうです。

スマホで簡単にハイヤーが呼べて、顔がわかるドライバーのおもてなしを受ける快適さを体験でき、乗り降りもクレカ決済でスムーズなことなどが好評だったそうです。

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ウーバーと手を結んだのは平成ハイヤーさんだったんですね

ところで、わたし的な関心事は、東京でスタートしたウーバーがどのハイヤー会社と手を組んで事業展開するのかでした。

それが、この7月に入って、いま話題の、まったく新しいカタチのハイヤーサービス
『UBER』で、交通サービスの活性化をしませんか?

という謳い文句で、平成ハイヤーさんが求人広告を出してきたんですね。

「この新規事業の立上げに伴い、サービスドライバーを30名募集する」
というのです。

ウーバー 一日の仕事の流れ

一日の仕事の流れをみると・・・

●出社後、朝礼や車両の美化・整備点検
↓↓
●出庫後、六本木や丸の内などの都心部で待機。
↓↓
●お客様の配車オーダーがアプリを通してドライバー用タブレットに入る
↓↓
●お迎えに行き、目的地までお送り
(終日、オーダーに応じて運行)
(途中休憩1時間)
↓↓
●帰庫、洗車および日報の提出、退社。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
普通のハイヤーと違うのは
お客様をお迎えするのに、営業所から出庫しないという点

【都心部で待機】とありますから、どうやらオーダーが入るまで路駐待機するようです。

HPを見る限り、現在この平成ハイヤーの営業所は江戸川区にありますが、この新事業立ち上げを機に、今年8月から竹芝に新営業所を開設するとなってました。

あそこならば、銀座、赤坂、六本木、汐留にアクセスがよいので、営業所からの出発も可能となるでしょう。

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気になる待遇面は

一般にハイヤー乗務員の給与は基本給+歩合
歩合の部分は走行距離や待機時間が会社規定の計算方式によって算出されるのですが、この新規事業募集をみると【固定給】となっています。
これは一長一短ありますが、ドライバーにとって、ある程度の線で給与が保障されているというのは、サービスの方に気持ちを集中できてよいかもしれません。
ただし、「昇給」のところに経験者「無」、未経験者は「有」となっている点、そして賞与も「無」ですから、言ってみれば、正社員でありながらも、契約社員的な待遇であるなあと感じます。
新規事業立ち上げということですから、30人乗務員を募集して営業利益が出るのかどうか確証はない。余計な人件費支出は抑えようということなんでしょうね。
今後うまく軌道に乗り利益が確保できれば昇給や賞与を考えるというのでしょうか。
固定給与の額面をみると、
【昼勤】月給 317,000~339,000円(一律手当含む)
【夜勤】月給 409,250~431,250円(一律手当含む)
ITに強い20代、30代の若い人の応募が多くなりそうですね。

経営者からするとウーバーのビジネスモデルは魅力的?

サービス業ですから利用されるお客様の満足度が高ければ、事業として「成功」となるわけで、新規事業ゆえに働き手の処遇は次の段階となるでしょうね。
それと、このビジネスは
待機ハイヤーと運転手の稼働率をアップさせてくれるのではないかという経営者の視点からみて、結構魅力的にみえるのではないでしょうか。
ウーバー社との利益配分の問題はあるにせよ
ハイヤー車両と運転手を効率よく稼働させることができれば、その分の利益を見込めるわけですからね。
ただ、給与体系が基本給+歩合給という従来型だと、利益どころか赤字になる可能性も出てくるかもしれません。
また、外国からきた事業モデルのため、国内ハイタク業界の風当たりも気になるところ。

切り込み隊長

まさに平成ハイやーさんは、このビジネスモデルの切り込み隊長的存在ですね。

日本人的やり方からすれば、我が会社を含め、他社さんたちは今は様子見でしょうか・・・
今後は、始めに手掛けた会社の動向をみてからウーバーと提携しようかなと考えている会社とウーバーのビジネスモデルに真似た日本版のハイヤーアプリを開発して市場に投入する会社も出てくることが予想されます。
ただ、昔と違って、拡散速度が桁違いに早いため、二番煎じでは太刀打ちできないかもしれません。
どちらにしても、ウーバーとともに、この平成ハイヤーさんの動向は
今後しばらく注目されるでしょうね。


Uberと手を結んだハイヤー会社はどこ?」への1件のフィードバック

  1. ミルミル

    先日はメール頂き有り難うございます!
    今日、入社書類を提出しまして…
    おそらく11日に研修が開始の運びとなります…
    これからも色々と教えて頂けると嬉しいです。
    新人ハイヤーマン頑張ります!

    返信

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