「渋谷」で乗って「渋谷」で降りる時がある

昔言われたことが後になってよくわかるようになった、といったことは一つや二つ経験があると思います。
例えば、ハイヤーの研修の時に、指導教官から言われた言葉が、当時は何を言っているのかさっぱりわからなかった、あるいは、そんなこと自分にできるのかと思ったことが、6年、7年と経験を積んでいくにつれて理解できるようになったり、実際に同じ経験をしたりすることもでてきます。

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「渋谷」で乗って「渋谷」で降りる?

首都高で「渋谷」で乗って「渋谷」で降りるということもありなんだ・・・
教官からそう説明されたことがありました。

これすなわち、ハイヤーの仕事はお客様を目的地まで単純にお送りすればよいというのではなく、快適に、かつ決められ時間内にご案内することが重要なのだ。時間を守るためには時として、どんな手段を使っても構わない、、、とは少し言い過ぎかもしれませんが、1つの例として「渋谷」で降りて「渋谷」でおりるといった高速道路の使い方もアリだと説明を受けたわけです。

確かに渋谷駅周辺は夕方5時すぎれば、玉川通り(国道246号)と明治通りの交差点のところは混雑が激しく、三軒茶屋方面から六本木方面に向けて下道で抜けようとすると、通過するだけで10分はかかりそうです。

もし、先着時間に間に合いそうもないとなれば、渋谷駅前交差点を越えるためだけのために高速を使うという選択肢があるのだといういこと。
実際、そんな場面に出くわしたことは過去ないのですが
私たちの仕事はその時々に臨機応変な対応が求められますから、このようなやり方も頭の中に入れておくというのはプロドライバーとして必要なことだと思います。

「富ヶ谷」で乗って、「富ヶ谷 (初台)」でおりた

ところで、この「渋谷で乗って渋谷で降りる」という昔教わった話を思い出したのは、とんだ失敗をしたことからでした。
私がしでかしたのは「富ヶ谷」で乗って「富ヶ谷(初台)」で降りたこと
富ヶ谷ランプは中央環状線にありますね。

普段私は羽田空港から首都高3号線、4号線、5号線に抜ける近道として大井ジャンクションを通じて利用するケースが多く、富ヶ谷の出入口から利用したことは過去に一、二度ほどでした。
その日は会食後に客宅までお送りする仕事で代々木上原方面に向かった時のことでした。
マンションのエントランスに吸い込まれていくお客様の背中を確認した後、時計を見るともう夜10時過ぎ。

明日の仕事のことを考えて早く帰りたい気持ちが抑えられず、普段なら下道を使うところを高速を使って時間短縮させようと思い立ったのです。
一日の仕事から解放されると、空車の車はしばし自家用車となって、ちょっとしたドライブ気分になります。

富ヶ谷の高速入口のスロープを気持ちよく滑り降りて中央環状の本線に合流し、そのままなんの疑いもなく最初に現れた出口に向けてハンドルを右に切りました。そして長く伸びたスロープをアクセルを強めに踏み込んで上っていったまでは良かったのです。
ところが、地上に出たときに、いつもと違う風景が目の前に現れたではないですか!

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一瞬何が起こったのかと思ったのですが、すぐさま、

いかん、やってしまった・・・

そうです。
初台の出口で降りてしまったことに気づいたわけです。

中央高速につながる出口はもう一つ先の出口。
五反田方面から4号線に合流する時には絶対に間違うことはないのに・・・

失敗した無念さとともに脳裏に浮かんだのが
「渋谷」で乗って「渋谷」で降りる・・でした。
自分がやらかしたのは「富ヶ谷」で降りて「富ヶ谷(初台)」で降りてしまった・・こと。
単純に早く帰りたい一心で取った行動が完全な裏目に出てしまいました。

全く話になりません。
とんだ無駄骨を折ったこの情けない出来事。
空車だったことで救われましたが、何やってるんだと自分を咎めました。

この教訓を生かし、今度は仕事で格好よく「渋谷」で乗って「渋谷」で降りたことを報告したいものです。

 

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