よく聞かれる質問の一つに、
ハイヤーとタクシーではどこが違うのか・・・というのがあります。
一般の認識では、タクシーは安く、庶民的
ハイヤ―は黒塗りで高級車、そして利用料金が高い。だから金持ちが利用する
こういった違いがあると思っているでしょう。
間違いではありませんが、私はまず
「タクシーは公共の交通機関と言えますが、ハイヤーは個別輸送機関である」という回答をします。
利用料金の請求の仕方の違い
いきなり回答に業界用語的な文言を使用すると、わかりずらいと耳をふさぐ人がいますから、もう少しわかりやすく説明します。
まず、利用料金の請求の仕方に大きな違いがあるということです。
タクシーは乗車した距離に応じて等しく料金が課金されます。
一方、ハイヤーは営業所から出庫し、再び営業所に車を戻すまでの距離と時間で料金が決定されています。
それから
タクシーは利用したその場で料金を決済しますが、
ハイヤーは事前に契約を結ぶ関係から、支払いは前払い、あるいは後日請求する形をとっています。
時折、その場でカードや現金決済をするケースがありますが、めったにないことです。
タクシーを一日貸し切ることもできますが、この場合、例外なくメーターを稼働させます。
一方、ハイヤーはメーターがないため、あくまで事前契約をして、利用料金を請求する形となります。(でも実は営業車にはメーターが助手席の足元に設置されています。)
運転の仕方も違う・・ドライバーの質の違い
ハイヤー会社ではタクシーで流していた人をハイヤー乗務員にすることを嫌う傾向があります。
それは、運転の仕方に違いがあるからです。
特に乗務員が高齢となると、一旦染み付いた運転の「くせ」がなかなか直りませんから
業界未経験者をハイヤー乗務員として積極採用しているのです。
そして、タクシーとの差別化を図りたいという思惑があります。従って、いくら高級車を使用しているといっても、乗務員の運転技術がハイヤー仕様なのか、それともタクシー仕様なのか、これは乗ってみるとすぐに違いがわかります。
アクセルワーク、ブレーキの使い方など、こういった技術的なことと合わせて、走る道の選択、車線など、タクシーが目的地まで安く、早く人を連れていけば〇をもらえるのに比べ、ハイヤーは到着時間を守ることもさることながら、乗り降りのドアサービス、降車後のお客さまの動線などにも気を配っています。
ただしサービスが上質なだけあって料金も高くなりますから
利用者は、特に社会的地位の高い人たちや、上場会社役員の社用として使用されています。
また、会社として海外からのお客様を接待する時などによく利用しています。
近年タクシー、ハイヤーの垣根がなくなりつつある
最近はタクシーのサービスが向上してきました。これはタクシー会社各社が乗務員教育に力を入れている結果だと思います。
また、レクサスやベンツやBMWなどグレードの高い車両を導入し、付加価値を付けた、いわゆる「ハイグレードタクシー」も登場しています。料金が若干割高になっているものの、人気を集めています。個人タクシーでも時折ベンツやセンチュリークラスの車両を見かけることがありますが、それらとは一線を画しています。
特に都心部では、ハイヤーとタクシーの垣根がなくなりつつあります。
ハイヤーのようなサービスを受けられて料金が安いとなれば、お客様は当然こうしたタクシーの方を利用するでしょう。
それでも、やはり「タクシー」という名の響きから嫌厭したり、タクシー車両は車の天井に行灯をつけているため、それが嫌だという人もいて、見栄や体裁からハイヤーでなければだめだという人もいます。
実際、安心、安全、乗り心地など、サービスの質を考えれば、まだハイヤーの方に軍配があがることでしょう。
社会的ステータス
口には出しませんが、ハイヤーを利用しているということが一つの社会的ステータスになっているように思われます。
単純に人を輸送することに特化しているのはタクシーですが、上質のサービスを提供してくれる、動く執務室、動く社長室になるのは、ハイヤーの方なのです。
これは論より証拠、 是非一度ハイヤーを利用して最高のサービスの質を味わってみてはいかがでしょうか?
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