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役員付運転手は、「車庫番」と呼ばれる、営業所に乗務員が待機し、デスクから配車を受け、その日の仕事をこなしていくスタイルと違い、文字通り、ある特定の企業に出向し、その会社役員の移動手段として使用される車両の運行業務を請け負うというものです。
実は社内的にこの役員付運転手も大きく分けると二種類あります。
一つは、ハイヤー会社の車両を顧客の会社に持ち込んで請け負うタイプ。もう一つは、出向先の会社が所有する車両を使用して運行業務を請け負うというもの。
言ってみれば、緑ナンバー(営業車)で運転業務を請負うのか、白ナンバーで請け負うのかの違いとなるのです。乗務員同士の会話の中では、白か、緑かと、色で呼び合ったりしています。
役員付運転手を派遣する専門の会社もある
ハイヤー会社ではなく、人材派遣会社を通して役員付運転手になることも可能です。
この場合、会社所有の白ナンバーの車であれば、あえて二種免許を取得しなくても就労は可能ですから、役員付運転手を強く希望される方はそちらのルートから応募してみるのが早いかもしれません。
緑型と白型
わかり易いように、車両持ち込みを「緑型」、出向先の車両を使用する場合を「白型」とここでは呼ぶようにしましょう。
この二つのタイプどちらとも経験してみますと、そこに「違い」があることがわかってきます。
まず、担当する乗務員の立場からみたこの「違い」について説明しましょう。
緑型
車両は顧客用に決められますが、顧客が使用せず休車となる場合は、時としてその車を別の仕事で使用するケースがあります。基本的に営業所から出庫し、仕事が終了すると営業所に帰庫します。
大手ハイヤー会社では、メインとなる担当者とサブ(あるいはスペアと呼んだりする)がついて、メイン担当の非番時にサブが担当しながら、二人三脚で先方顧客の車両運行業務をサポートします。
サブ担当はそう頻繁に交代する機会がありませんが、引き継ぎはしっかりとされており、普段は車庫番をしながら、いつでもスイッチできるように準備しています。
このサブ担当になる人は、入社して正式雇用契約を結んだ比較的社歴の浅い人が当てられるいケースが多く、将来の役員運転手候補として養成しようという会社側の意図があるようです。
緑型のメリット その1.・・・収入面
私の所属する会社では、仮にあまり使用されなかった場合は、車庫に戻ってから、車庫番として配車を受けることもできます。ですから、意欲的に働きたい人は、積極的に配車デスクにラブコールし、仕事を回してもらうようにしています。
もう一つのメリット…車両管理
朝は役員を7時ないし7時半に迎えに行き、少々遠い場所になると6時台には客宅に着いていなければなりません。
上場企業役員の出社時間は、一般社員よりも早い場合がほとんですから、少なくても会社の始業時間30分前には到着しておく必要があります。
そもそも、あまり遅い時間に都心に入ろうとすると、混雑のために余計に時間がかかるため、早目に出勤する傾向にあります。となれば、担当者が営業所から車を出庫させるのは少なくても1時間前となるでしょう。
出庫前の諸々の準備を考えますと、遠方から通勤している乗務員の場合、始発電車に乗っても間に合わないということも起こりうる話で、しかたなし前日夜から会社に泊り、通称「おこし」の世話になりながら眠い目をこすり準備をして出庫するということになります。
これが車庫番となると、使用した車を明日使用する人がいるし、車を管理している先輩乗務員の手前、文句が出ないように、きちんと洗車しておかなければならないわけです。
枕が変わると寝付けが悪く、疲労は蓄積するばかり・・・
仕方がないなあ・・・
ですから、使用する車が決まっているということは、それだけ業務上の負担が軽減されるのです。
メリット 3 自分のペースで仕事ができる
ただし、気を付けなければならないのは、体調管理もそうですが、「体型管理」かもしれませんよ。
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