一流企業役員がUVERの運転手になった理由

ネットでニュース記事を見ていたら、目に止まったのがUVER(アメリカ発祥のハイヤー配車サービスで世界的な事業展開をしている会社)を利用した現地アメリカ人の話題でした。

アメリカのUVERはハイタク事業者だけでなく一般個人も登録して営業できるというのが売りになっているらしいですね。
ある広告代理店勤務のアメリカ人が、出張の際にたまたまこのUVERの配車サービスを利用したら、現れた車がなかなか立派であったことと、その運転手が、なんとゴールドマン・サックスの上級役員だったので驚いた、という内容でした。

ゴールドマンサックスという会社 Wikipedia

日本でいうなら野村證券や大和証券クラスの会社の取締役員が運転手として目の前に現れたという感覚でしょうか。

goldman.jpg

誰だってそれほどの社会的地位のある人がハンドルを握る仕事をしていることがわかったらきっと
「どうしてこの仕事をしてるのか?」
と、尋ねたくなるでしょう
この利用客も御多分に漏れず、その運転手に経緯を聞いてみたようです。
そして返ってきた返事が意外な内容だったのです。

UVERの運転手になった理由

その人はドイツ人で、アメリカに渡って5年、英語力をつけたい一心から、生の英語に触れる絶好の環境がこの仕事にあると思いついたというのです。
そして実際やってみると、それに付随して素敵な人たちとの出会いもあって刺激的なんだとか。

なるほど・・・

そうはいっても、果たして英語上達のために車の運転を選ぶだろうか?
と即座に私は思ってしまいました。
英語がうまくなりたいなら英会話学校はあちこちにあるでしょうし、オンラインでも目的に合わせていくらでもできるのに・・・。

それに、実際ハイタク業界で仕事をしているものからすれば、運転中にあれこれ話しかけられるのはいたって迷惑な話。注意が散漫になり事故にもつながりやすい。
サービス的にいって、タクシーなら許されるかもしれませんが、ハイヤーであればなおさらNGであって、この人、そういう業界事情をもし事前に知っていたら、きっと英会話上達のためにハンドルは握ることはなかっただろうに・・・

いやまてよ。
それだけのエリートが行動に移したのだから、きっと何かもっと深い意味があるのでは・・・。

そう思って、記事を読み進めていくのですが、ネットの記事はそのあと、この体験をSNSで紹介したら、このドイツ人運転手を称賛する「いいね」が15000にもなったということで締めくくられておしまい。

いいね「15000」の中身の検証はなされないままでしたが
その記事に対するいくつかのコメントをみると、この有名企業役員の意外な行動に対して称賛する声が多く寄せられていました。

思いつき→即行動

現実を知りすぎていると、やりたいと思っても行動が止まることが多いもの。
そして、行動に移してみて初めて思いもしない結果を得られることも事実あります。
この行動力の差こそが、一般人と比べて立場や責任に大きな差を生んでいるのかもしれない。
私もこのドイツ人運転手の行動に対して「いいね」を送りたい・・そう思った次第です。

smartphone.jpg

ただ、この記事を読みながらつくづく感じるのは、
今や世の中の評価の物差しが、SNSの「いいね」の数に影響されているということです。
この一般大衆の瞬時の感性の数値化が、明らかにトレンドを作り出していく時代になったということを実感します。

頭をもっと柔らかくしてい見つめないと、この時代の変化に取り残されていくことになるのは必至でしょうね。

関連記事
Uber(ウーバー)と手を結んだのは平成ハイヤーさんだったんですね


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です